らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

0908

子檀嶺城(青木村)  

◆青木村にある独特な形の山城◆

この漢字を見て「こまゆみ」と読める方は皆無に等しい。
小県郡青木村では青木三山として、子檀嶺岳(1223.1m)、夫神岳(おがみだけ1250.1m)、十観山(じゅっかんざん1284.5m)があり、昔から地元の信仰の山として崇められている。
※ちなみに三山を全て制覇しました・・・ちょっと自慢(笑)

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↑登り口は3コースあり、この日は大法寺から山麓に突き当たる菅社コースでトライ。70分表示で意気消沈

【山の名の由来】

「こまゆみ」とは「駒斎(い)み」の転じたもので、牧場の駒の守護神の意である。古来この地方は牧場地帯であったことは、中世「塩原牧」と称されていた史実に徴するまでもなく青木村から上田市川西地方にかけて「駒形」「駒がいと」「こまいみ田」「牧寄」「まごせ」等々の地名が存在するのをみてもまず確定的である。
しかもこの地域を貫いて東山道が走り、その中央に浦野駅(うらのうまや)があった・・・・(中略)
この山に対する信仰が、その山麓に広がる牧の信仰対象となっていった事は決して不自然ではなく、牧が拡大し駒弓神としてその管理者が叙位にあずかったとみて差支えあるまい。(上田小県誌より)

【過酷で寡黙な登山】

山城巡りは諸先輩の方々の巡礼記を読むとわかるが登山と何ら変わりない。この山のようにトレッキングコースとして整備されているのはマシなほうで(ある意味つまらないが)、道無き直登と藪こぎを強いられて四駆の獣並みの体力を必要とする。その先に見つかるか保証もなく無駄な労力に終わる事もしばしば(笑)

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登山開始から約40分で子檀嶺の鳥居へ。この先から頂上にかけて神社の領域へ。

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北側の斜面を登る事20分で東側の物見郭らしき場所に着く。痩せた尾根の南側は絶壁なので結構怖い。

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1200mクラスなので見晴らしは凄い。室賀峠方面から坂城方面までを一望出来る

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しばし景色を楽しんだ後は尾根を西に移動するが、狭い尾根筋では足が震える。堀切も浅いので助かる。
(深い堀切など必要ないのでしょう)

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↑主郭の北側には帯郭らしき場所。でも小屋掛けは出来ないくらい狭い

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本郭には三つの祠があります。15×7程度の広さ。
この山頂に兵を籠らせるのは不可能で、恐らく田沢側の尾根の途中にある西城(湯坂山)の詰め城か逃げ込み城だった思われます。

さすがに頂上からの眺めは「至福のひと時」で、恐さも忘れて絶景が楽しめます!

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青木村の村松村誌によると、尾根にある東城、西城、西城の山麓にある砦を含めて烏帽子形城の一大城郭と見るのはどうだろう?と記載されている。宮坂武男先生も子檀嶺城を本城とするのではなく、西城の詰城と見るのが妥当であると記している(図解山城探訪上田小県資料編)

青二才のらんまるに異存などあるはず無いが、早急に自身で西城、東城と砦を調べてみるしかあるまい。

この城は「天正13年閏8月に塩田地方の衆、杉原四郎兵衛を迎えて大将となし近隣を掠む。冠者四郎兵衛、烏帽子形城の古址を修めて之に拠る。真田昌幸其の子信幸をして之を討たしむ。水出大蔵と云う者伝えるよう、この城前は険阻の如くあれども後ろは平地に続けるが如し、宜しく大砲を後ろに廻し山上より一斉に放たば即ち落ちんと。
信幸此の言を用いて砲10門を後ろに廻し自から山麓の小堂に拠りて鯨波を揚げさせ・・・(中略)杉原支えられずことごとく敗走す。逃ぐるを追いて杉原を始め捕虜甚だ多し」(上田軍記)

その後、この城は真田家家老池田出雲守が城主になったという。

保福寺峠を越えて松本に通じるこの街道を監視する場所としては最適であり、小県郡の掌握後に真田昌幸がこの付近の城を改修したのは頷ける事である。

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↑山腹にある水の手「強清水」(こわしみず)

松本から保福寺峠を越えて善光寺に参拝する旅人が、この特徴ある山を目印に室賀峠に向かったというのは真実だと思う。

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↑夫神岳の山麓から見る子檀嶺城

≪子檀嶺城≫ (冠者城、烏帽子形城、真田安房守城)
場所:小県郡青木村田沢 国道143号線の大法寺入口信号を入る(標高1223.1m 比高600m)
攻城日:2008年4月19日
お勧め度:★★★☆☆
時間:70分程度
見どころ;堀切、頂上からの眺め
その他:最短ルートは修那羅峠手前の沢を右折する修那羅川上流のルート。


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Posted on 2010/09/08 Wed. 22:37 [edit]

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