らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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天白城(上田市 リバイス)  

◆岩盤を刳り貫いた見事な大堀切は圧巻◆

猿ヶ城とか鬼ヶ城と呼ばれる城のリバイス記事は恐らく書かないと思う(笑)

時々夢の中にも当時の光景が出てきては意識不明になる・・・(ってか、しっかり寝てます)

で、今回リバイスするのは4年前に攻めた天白城(てんぱくじょう)。

天白城② (51)
城の登城口にあたる北赤井神社。背後の山が天白城。既に緑が萌え過ぎている。


天白城② (1)
北赤井神社奥社。城の入り口を押さえているので郭跡だったと思われる。


今さら何を書くの?と思われそうだが、あの大堀切がもう一度見たかったのである(笑)

天白城は里伝によると、真田信綱がこの地を領するようになって本原の御屋敷とともに築城したとされる。

「長野県町村誌」には「天白城址」として、「‥‥本郭は東西十五間、南北十間四方石塁ありて足溜数段あり。是真田氏の支城にして麓に勝負沢、城満の名あり。城満は城廻りならん」とある。

天白城見取図②
雑過ぎる見取図(笑) 張り出した尾根上に築城されたことはご理解いただけるかと・・・。


天白城② (5)
主郭の壁面と郭2。年中竹藪に覆われているので何が何だか。


そうでなくても狭い主郭は、東と南を土塁で囲まれていてピークでは4mもある。


天白城② (9)
想いっきり迫り上げた土塁。背後の尾根から見えなくする工夫だろうか。


天白城② (14)
高土塁からみた本郭内部。北側と西側には土塁など無い。

この城から沢を挟んだ尾根には真田本城があり、御屋敷は南西500mに位置する。

まさしく御屋敷を防御するために造られた砦であろう。

で、もう一度見たかった「岩盤を刳り貫いた大堀切」

天白城② (15)
上巾8、高さ6m以上を誇る大堀切㋐。(南側より撮影)


天白城② (16)
堀切から本郭を見上げると石積みが周回しているのが確認出来る。


天白城② (18)
北側より撮影した大堀切㋐。これをもう一度拝む為に苦労して攻めてきたのだ(笑)


「堀切がどこまで続いているのか堀を辿ることが大切なんです」

そう、神の教えである。

天白城② (17)
北側の斜面に竪掘となって続き総延長は90m以上になる。


城の南側は傾斜がキツく、岩場も多いので敵が攻めてくる心配は無く堀切も切れている。

北側は十林寺の集落に近く傾斜も緩い。長い竪掘にしたのも納得がいく。


天白城② (20)
北側斜面に下りるとこの堀切が二重堀切であることがお分かりいただけるだろうか。


四年前はこの主郭の背後に更に一本の堀切があり二重堀切だった事に気がつかなかった。

尾根のピーク部分が埋まっていて沢は藪で見落としていたのである(汗)

「真実は堀底にある」このことである‥‥(爆)

天白城② (19)
堀切㋑は堀切㋐との間に盛土を伴い40mほどの竪掘で終わっている。


上田小県周辺の諸城は固い岩盤を刳り貫いた堀切が多い。

500年前に発破作業などあるはずもなく、手作業でこれだけの土木工事をしたのだからその技術も凄いと改めて思うのである。

天白城② (30)
尾根伝いに見た南側の景色。

天白城② (36)
御屋敷は目と鼻の先に見える。火急を告げるのに絶好なロケーションであることが分かる。



さて、東側の段郭に果敢にチャレンジするが、恐ろしい量の矢竹に撃退される・・・(苦笑)

天白城② (40)
郭3。無謀にも侵入を試みるが撤退を余儀なくされる。


天白城② (47)
それでも突入して下側の段郭に突入(笑)何が何だか・・・。


小さな砦であるが、山裾へ向けて段郭を何段にも設置することで麓から見上げた時に重厚感を持たせている。

この手法は近隣の根小屋城、尾引城、洗馬城、そして松尾城にも見られる。

真田ブランドの名に恥じないスパイスの効いた砦である。


≪天白城≫ (てんぱくじょう)

標高:963m 比高:140m
築城年代:不明
築城・居住者:真田氏
場所:上田市真田町本原赤井
攻城日:2012年5月5日 (初回訪問:2008年5月) 
お勧め度:★★★★☆
城跡までの所要時間:20分
見どころ:大堀切、土塁、石積み
その他:真田山城ネットワークを全て訪問してみていただきたい。
参考文献:「図解山城探訪 第三集 上田小県資料編 宮坂武男著」


天白城② (56)
赤井地区より天白城全景。










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Posted on 2012/05/13 Sun. 17:47 [edit]

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