らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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古城 (小県郡青木村沓掛)  

◆平城の物見として保福寺峠の往来を監視した砦◆

先日、二年半近く小生の城攻めライフを支えてきたスマホが突然死してしまった・・・・。

慌てて18時近くに携帯電話ショップに駆け込み色々と調べてもらったが、修理担当者曰く 「お別れの時が参りました」 ギョッ!!

ネット接続は我慢出来ても、電話回線の不通で通話が出来ないというのは小生の生業において致命傷であった。翌日の代替え手続きが完了する午前11時までの約20時間は生きた心地がしなかった・・(汗)

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左が通信不能となり力尽きたiPhone5S、右がクラウドからバックアップデータを移植された新しいiPhone7。

10万円近い高額のスマホでも、所詮は消耗品という認識なのか・・・まあ、家電と割り切るにしても3年で壊れたらリコールものであろう(笑)

それでも最新鋭機のスペックは凄い。が、新しいホームボタンには戸惑うし老人には使いこなせないのが現状。小生は防水機能がついた事を最大の評価としているが、如何であろうか・・・(爆)

そんな事はどうでもよいとして、今回ご案内するのは青木村に眠る珠玉の山城シリーズ第二弾の「古城」(ふるじょう)

古城(青木村沓掛) (5)
沓掛温泉の薬師堂の裏山が古城。東山道の保福寺峠への分岐点であり監視するにも良い立地である。


古城(青木村沓掛) (8)
薬師堂から遊歩道を登り「風穴」のあたりから尾根をテキトーに直登すれば30分で辿り着くが、傾斜がかなりキツイので結構しんどい。

※ちなみに、上記の写真に石積みが写っているが、これは近世の耕作地の土留めと境界の石垣で城跡の遺構では無い。

【立地】

青木村の夫神岳(おがみだけ 標高:1250.3m)より西へ派生する支尾根の中段にある二段のたるみの上部の所にあり、西の山下が沓掛温泉になる。登路は、沓掛温泉の駐車場から北側に進み竹林の東へ迂回して尾根の東の畑から登る方法と、薬師堂の遊歩道を奥に進み風穴あたりから倒木で荒れた尾根を直登する方法がある。後者は下山途中で道をロスする可能性があるので、テープ等で目印を付けると安心だ。

古城(青木村沓掛) (10)
薬師堂から登る事約20分。二段目の平場が城域となる。二重堀切が出迎えてくれる。

古城(青木村)見取図①
城の大手と搦め手を二重堀切で穿った郭二つの連郭式の砦である。

【城主・城歴】

大正十一年の「小県郡誌」には「古城は青木村沓掛區荒屋城山山頂にあり。本郭東西十間、南北八間、四方峻険なり。所伝なし。或いは物見ならんかと」あるが、はっきりしたことは分からない。

古城(青木村沓掛) (58)
二重堀切の㋒と㋑を郭2から見下ろす。段差がお分かりいただけるでしょうか。

古城(青木村沓掛) (67)
南側から撮影した二重堀切と土手。

古城(青木村沓掛) (61)
北側の沢に下りる竪堀㋑。

【城跡】

二重堀切の先にある郭2(18×12)と切岸を隔てて連続するその上の郭1が城の中心で郭1の後部は一段高い土塁が残る。その背後上巾9mの堀切㋓で遮断されている。

その先は一騎駆のような痩せ尾根で三条の堀形があり、続く東の尾根筋を二重堀切で遮断している。さらに尾根を登ると堡塁のような地形があり、そこで城域は終わっているようである。

古城(青木村沓掛) (59)
城の中枢部。

古城(青木村沓掛) (53)
郭1から見た郭2の全景。

古城(青木村沓掛) (55)
郭2と郭1の間を区切る切岸。

古城(青木村沓掛) (54)
主郭。

古城(青木村沓掛) (79)
主郭から見下ろした背後の堀切㋓

古城(青木村沓掛) (80)
堀切㋓の堀底から見上げた主郭(郭1)

古城(青木村沓掛) (25)
一騎駆けのような痩せ尾根は東尾根に続く。

古城(青木村沓掛) (26)
北斜面のみに穿った竪堀㋔と㋕

古城(青木村沓掛) (31)
城域の東側最終の二重堀切とその上の堡塁。落差のある堀切は埋まりかけているが確認出来る。

古城(青木村沓掛) (35)
北斜面に対して長く竪堀となる堀切㋘(堀切㋗も同様)

古城(青木村沓掛) (40)
城域の最終の堡塁。この先は倒木と藪が酷く遺構は確認出来なかった。


古城と呼ばれてはいるものの、前回紹介した平城の城の山よりもしっかりした造りで、遠く子檀嶺山や西城あたりまでも視界が良好なので物見や狼煙台としては平城よりも立地が良い。
以前は簡単な物見が置かれていた所を平城の築城に伴い繋ぎの狼煙台として改修したと思われるがどうであろうか。

古城(青木村沓掛) (71)
雑木林で視界が良くないが、西側正面に子檀嶺山(冠者ヶ岳城)が見える。

≪古城≫ (ふるじょう)

標高:895m 比高:235m(沓掛温泉より)
築城年代:不明
築城・居住者:不明
場所:小県郡青木村沓掛
攻城日:2016年12月4日
お勧め度:★★☆☆☆
館跡までの所要時間:30分 駐車場:沓掛温泉外湯の駐車用利用
見どころ:二重堀切、郭、切岸
注意事項:特にないが、秋は茸山(キノコ)となるので8月~10月末までは避けた方がよい。
参考文献:「信濃の山城と館③ 上田・小県編」(2013年 宮坂武男著 戎光祥出版 P398参照) 
付近の城址:平城、池田長門守居館跡など



古城(青木村沓掛) (75)
平城の本村集落付近から見た古城の遠景。












Posted on 2016/12/23 Fri. 19:33 [edit]

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