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らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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沢渡城 (北安曇郡白馬村沢渡)  

◆対岸の三日市場城とセットで機能した山城か◆

そんな事を書くとマツダのメーカーの方に叱られるかもしれないが、毎晩のアルコールの消費量は初代RX-7並みの燃費の悪さ良さに匹敵する・・・(笑) 最近、健康診断の肝臓の数値データに「要観察」とあり、今月から強制的に休刊日を連続二日間設定する・・ついでに炭水化物ダイエットも併せて実施・・・地獄である・・・(汗)

冗談抜きに、小生は高校生時代に発売となった初代RX-7に憧れて当時としては珍しい有料のカタログを購入して、ベッドの天井にバラして貼り付けるほどの熱心なコアファンでした。実際にオーナーになったのは数年後の事でしたが、燃料メーターが目視でも減っていくというのは初体験でしたね(笑)

初代RX-7
発売当初のRX-7。その後、小生が乗ったのはマイナーチェンジ後のタルガトップ(天井ルーフ脱着式)で、廃車になっていた車を蘇らせました。なんとリッター3kmというバブりーマシン。今持っていれば数百万円だろうなあー。

まあ、小生の車道楽(ってか、その趣味故の貧乏青春時代)の話はおいおいとお披露目しましょうか・・・(えっ、どうでもいい?・・笑)

今回ご案内するのは、WEBではあまり公開されることの無い白馬村にある沢渡城。(さわどじょう)

沢度城①
沢度城は、白馬村沢度集落の西の貞麟寺の北尾根に位置する。

信濃先方衆の今回のツアーは、相模国より小太三郎様をお迎えしての白馬方面の山城弾丸ツアー。このような遠き場所に日帰りで遠征する小太三郎様の熱意には、ひたすら脱帽でございますw

沢度城②
特に登山道は無いので、尾根の先端の麓にある神社から適当に直登するしかない。(南に林道があるが比高はそれほどでもないので直登がお薦め)

【立地】

白馬村の神城地区の沢度集落の西で、貞麟寺の北の山尾根の中段に立地している。城域は標高900m~990m位の間にあり、上から下までの段差が90m位ある。南方1.5kmには最近白馬村のラスボスとして命名された(?)佐野城があり、対岸の東には無知な地権者により最近半分破壊されてしまった三日市場城があり、佐野坂口の防衛拠点となっている。

沢度 (2)
尾根通しに登っていると突如現れる堀切㋐(上巾9m)。素敵すぎて言葉にならない・・・(笑)


沢度城見取図①
沢度城の見取図。高低差のある城域の前後を堀切で断ち切っているが、佐野城と似ているが、放射状の竪堀が無い。


沢度 (4)
堀切㋑。上巾は5m程度だが、斜面に穿った堀切は想像以上に鋭い。


【城主・城歴】

詳細は不明だが、仁科氏の分流でその被官であった沢渡氏の城と伝わる。武田の侵略により仁科氏が没落すると武田に降り、武田氏滅亡した天正十年には小笠原貞慶は沢渡氏の当主であった沢度盛忠に当地を安堵している。この地域は天正壬午の乱が勃発すると、上杉景勝と小笠原貞慶の領土紛争地となり、貞慶は沢渡氏に命じてこの地の防衛を強化させたという。佐野城と沢渡城、そして三日市場城はこの時に大規模な改修が施されたのかもしれない。

沢度 (7)
斜面には数段の段郭が確認出来る。

沢度 (8)
段郭を重ねる手法はオーソドックスで元々あったものであろう。最終の改修で堀切を後付けしたように思うがどうであろうか。

沢度 (16)
郭3(10×21)

沢度 (15)
郭3の南には虎口がある。


【城跡】

尾根を利用して築城されているが、弛みの少ない急こう配を強引に刻んでいる。隣接する堀切主体の佐野城と比較すると、元々段郭主体の防衛構造を持つ比較的古いタイプのオーソドックスな山城である。近隣諸国との領土争いで緊張感が高まると同時に城域の前後を堅固な堀切で遮断し、防備を強化したものと推定される。
大手道は尾根沿い、あるいは林道の通る南側の沢から郭3の虎口に通じていたのかもしれない。肝心な水の手も見当たらず、天水溜めも分からない。越後方面への備えとして三日市場城とともに改修され、その後放置されたものと推定される。

沢度 (20)
郭3の北側の堀切㋒。垂直に近い切岸で敵を寄せ付けない。

沢度 (28)
沢度城で最も広い郭2(13×23)。掘立小屋があったとしても収容できる兵数は限られている。

沢度 (34)
主郭(15×13)で斥候を実演してくれた小太三郎氏。望楼を建てなくとも木が一本あればそれで十分だという証明ですね・・(笑)

佐野城の標高1200mよりは230mも低い位置にある沢渡城。明らかに分かるのは、ここは逃げ込み城ではなくて、敵を迎え撃つための城であり主郭背後の三重の堀切が不退転の決意を物語っている。立地から考えられるのは、そのコンセプトが三日市場城の後詰めの城という事だということであろうか。(あくまでも小生の想像の域であるが・・・)

沢度 (36)
主郭背後の二重堀切手前の高土塁。

沢度 (39)
主郭背後の二重堀切㋓(堀底の土塁は掻き上げであろう)

沢度 (43)
南側に竪堀となって落ちる堀切㋓。

沢度 (50)
城域最終の堀切㋔(上巾7m)。

白馬村を代表する山城といえば三日市場城があまりにも有名なのだが、最近は我らの地味な宣伝により佐野城なども知られるようになった。今回ご紹介した沢渡城は、難易度は佐野城よりも低いので、ある程度の山城ツアラーの皆さんならご満足いただける山城の一つだと思います。
それにしても、逆茂木のような灌木の藪漕ぎは覚悟しないといけません・・・(笑)

沢度 (51)
上巾18mの保二重堀切㋓。もう笑うしかない・・・(笑)

さて、追加のオマケショットは、南に位置する佐野城から見た沢渡城。↓↓↓

佐野城(白馬村) (77)
佐野城は物好きしか行きません。こんな写真撮って喜んでるヤツの気が知れない・・・(あっ、オレか・・・笑)


≪沢度城≫ (さわどじょう、さわんどじょう)

標高:970m 比高:210m
築城年代:不明
築城・居住者:不明
場所:白馬村神城沢渡
攻城日:2018年4月30日
お勧め度:★★★☆☆
難易度:A(SS・S・A・B・C・Dの6段階のランク分け)
城跡までの所要時間:麓の神社より30分
駐車場:無し(適当に路駐)
見どころ:堀切、土塁、切岸、段郭、虎口など
注意事項:特に無いが、道に迷ったら南の林道に下る事。
参考文献:「信濃の山城と館⑦安曇・木曽編」(宮坂武男著 戎光祥出版)
付近の城址:三日市場城・佐野城・茨山城など
SpecialThanks:小太三郎さん、ていぴすさん


レ点は城跡。Ⓢは登り口付近。Ⓖは幻の佐野城(単独訪問はお勧めしません)

沢度 (57)


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Posted on 2020/11/28 Sat. 22:54 [edit]

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