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らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

0405

道林の砦・鐘撞 (上伊那郡辰野町小野)  

◆小西城の物見か◆

あまりにもマイナーな山城ばかり掲載するので、読者離れが加速する時がある。

残念ながら小生のブログは「関東甲信越の名城を歩く・長野編」の補足でもないし、「長野の山城ベスト50」の写真付き解説書でもない。そこにこだわるのであれば、文章も写真も上手な他のサイトをご参照願いたい・・(笑)

信濃の山城を隅々まで堪能したいのだけれども、お住まいが遠方であることや、その他の様々な要因で時間も体力も使う事が制約される、または困難だという方々に向けて地元民の利を生かして気の向くままにテキトーに掲載しているブログであることを再度ご了解いただければ幸いです・・・・(汗)

そんな前置きはどうでも、今回ご案内するのは、前回ご案内した小西城の前衛砦と伝わる「道林の砦・鐘撞(どうばやしのとりで・かねつき)」(宮坂武男氏による仮称)である。

道林の砦・鐘撞 (13)
主郭内の桂昌院外伝教居士の供養塔。詳細不明。

道林の砦・鐘撞 (1)
墓地脇の緩い尾根を登る。

【立地】

小野宿の西方、小西城との間に道林(どうばやし)と呼ばれる小山があり、その南側山麓に鐘撞(かねつき)の地字名が残っている。山の東麓が有富山祭林寺の墓地になっているので、この山の名は堂林であったかもしれない。登路は墓地の所から南東の尾根に沿って登るが途中に地蔵や馬頭観音があるので、この山の近くを古道が通っていたように思われる。

道林の砦・鐘撞 (5)
登り口の南東尾根にあるお地蔵様。

道林の砦見取図①

【城主・城歴】

地元には、この山に小西城の支城となる砦があり、狼煙台があったという伝承があるという。字名より「道林の砦」と仮称する。山頂の曲輪内には、慶長3年(1598)の桂昌院外伝教居士の供養塔や石造物がある。小野氏にかかわるものと思われるが、詳細については不明。あるいは「どうばやし」の地名から、山頂部にお堂があった時期があり、この地名が生まれたものと想像されるがはっきりしない
(宮坂武男氏の記述より)

道林の砦・鐘撞 (8)
主郭手前の段郭(5×12)

道林の砦・鐘撞 (11)
主郭内部の様子。背後を低い土塁が周回する。

道林の砦・鐘撞 (12)
主郭の土塁その2。

【城跡】

小山の頂きには26×17で低い土塁の全周する平場がある。(南側が一部欠損している) 周囲も切岸が施されている。
ここから三方に尾根が派生しているが、堀切は見当たらない。北西の尾根と北東の尾根は削平されているが耕作地によるものなのかはっきりしないので遺構と判断するのは難しい。
「鐘撞」(かねつき)という字名は烽火台に残る地名が多い事から、この場所についたことは充分考えらえるようだ。

道林の砦・鐘撞 (26)
主郭の切岸。(北東より撮影)

道林の砦・鐘撞 (20)
北西の郭2。(10×30)

道林の砦・鐘撞 (23)
北東尾根の平場。

小さいながらも、砦または狼煙台としての遺構が残っているように思う。ここに繋げる狼煙台は果たしてどこにあったのか?という疑問が残る。宮坂武男氏は、この南に位置する御岳山(1202m)にあったのではないか、と推察している。
残念ながら小生は未だ登っていないので、謎を解くには自分の目で確かめないと・・・さて、いつになるやら・・(笑)

道林の砦・鐘撞 (2)
郭からの見晴らしは良くないが、きっとこのような風景が見えたのであろう。(小野集落方面、山を越えて諏訪湖方面へ)

道林の砦・鐘撞 (27)
東側よりみた砦の全景。

≪堂林の砦・鐘撞≫ (どうばやしのとりで・かねつき)

標高:863mm 比高:25m
築城年代:不明
築城・居住者:不明
場所:上伊那郡辰野町小野
攻城日:2016年4月24日
お勧め度:★☆☆☆☆
難易度:D(SS・S・A・B・C・Dの6段階のランク分け)
城跡までの所要時間:東麓の墓地より 駐車場:墓地の駐車場借用
見どころ:主郭の土塁、切岸など
注意事項:特に無し
参考文献:「信濃の山城と館⑤ 上伊那編 宮坂武男著」 「定本 伊那谷の城」
付近の城址:小西城、竜ヶ崎城、王城など


Ⓢは駐車場。

道林の砦・鐘撞 (4)
西側の小西城。連携して木曽との往来を監視したのであろう。

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Posted on 2020/04/05 Sun. 17:17 [edit]

CM: 2
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コメント

読者離れどころか、逆ですよ〜。
レアな山城まで丁寧に紹介してくださる貴重なブログなのですから、なんとありがたいことかv-237

考古学者らんまる様のマッスルな流儀(頭脳だけでなくガンガン体使う)にはただただ敬服いたしております。
そんならんまる様のおかげで、私が決して訪ねることのできない高嶺の城にも触れることができるのですから。

ところで、屈強な信濃先方衆でもコロナには油断なさいませんよう・・・
くれぐれもご自愛くださいませ。

じろう #6G1pQkbg | URL | 2020/04/05 23:15 * edit *

Re: じろう様へ

お返事が遅れてしまい、申し訳ありません・・・(汗)

そう言って応援してくださる方がいると励みになります。
まあ、宮坂武男氏の「図解山城探訪」のデジタル化が当初のブログ開設の目的なので有無を言わさず掲載すればよいのですが(笑)

せっかくの山城トップシーズンですが、このままGW明けまで動けずに終わりそうですね。
今回は運命に抗うのは国賊ですもの・・・(爆笑)

らんまる #- | URL | 2020/04/07 17:33 * edit *
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