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らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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鼻見城 (上水内郡飯綱町三水)  

◆眺望に優れる芋川氏の山城◆

「緊急事態宣言」という曲を「関白宣言」でお馴染みのさだまさし氏に依頼するという話があったが、本当だったのだろうか?

それよりも、ACジャパンの「にゃんぱく宣言」がデモテープをそのまま採用して正式なレコーディングをしていないというエピソードを、さださん本人がラジオで話をしていたのを聴いてビックリした・・・(笑)

今回ご案内するのは、のちに上杉家の代々の江戸家老にまで昇りつめた北信濃の国人芋川氏の山城「鼻見城」である。

IMG_1653.jpg
東側の麓から遊歩道があるようだが、北側の道路から城跡の手前まで林道で入れるようだ。途中案内看板がある。

【立地】

上水内郡の旧三水村(現在は飯綱町)芋川地区の後背の鼻見城山(723m)のピークにある。野尻湖の南南東約3kmで、斑尾川に沿った平地が開けて古くから肥沃の地であったようだ。芋川は野尻と飯山を結ぶ最短コースの交通の要衝にあり、甲越紛争の際には武田も上杉もこの場所を重要視している。
山麓には芋川氏の居館があり、北北東2kmには芋川氏の本城である若宮城がある。

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郭3(現地説明板では郭2)には復元された井戸がある。主郭は公園化による改変で切岸の一部が変形してしまったようである。

鼻見城見取図①
東西に細長い山頂を堀切で分割し両脇を削平しただけの簡素な縄張である。

【城主・城歴】

芋川氏の初期の要害城として築かれたものであろうと推定されている。北信濃の豪族(国人)である芋川氏の経歴については、その後掲載を予定している「芋川氏館」で詳細を述べたいと思うが、芋川氏が一躍有名となった事件は、武田征伐後に信長の命により川中島四郡の領主となった森長可に上杉景勝の後ろ盾を得て反乱を企てた「芋川の乱」であろう。
※詳しくは過去記事を参照願います。

IMG_1616.jpg
主郭の説明板と秋葉社

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公園化による整備で東屋が建てられている。

【城跡】

城址に立つ説明板には、主郭とその北側の復元井戸が建つ郭の二つで構成されているように描かれているが、見取図で示す通り、頂部の尾根を堀切で分割し、頂部を主郭とし、西側を郭2(副郭)とみているが削平が不完全なために地山とされている。

IMG_1621.jpg
主郭と郭2の間の堀切。堀切というよりは単純に郭を区画するためのもので、竪堀にもなっていない。

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堀切南側の郭4。

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郭2。人工的な削平があまりみられないので、地山と言われても仕方ないか・・・。

驚いた事に、郭3には井戸が復元されている。宮坂武男氏が指摘するように、このような標高の高い場所の山城に掘抜き井戸は考えにくく、雨水を溜めるいわゆる「天水溜」の穴だったと思われる。
また、北側斜面は比較的傾斜も緩いので、馬による荷駄の運搬も行われていただろうと推測されている。

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お気持ちは分かりますが、この程度の山城にこのような立派な井戸は不要かと・・・(汗)

IMG_1647.jpg
郭3から見た郭1との切岸。古いタイプながらもしっかり削ってます(笑)

地元の教育委員会では、鼻見城は芋川氏の本城である若宮城を補完する副城であろうとの見解が述べられていました。
なるほど、城址からのロケーションは素晴らしい。善光寺平から野尻口方面を監視するにはうってつけの場所だということがこの場所に立つと分かります。

IMG_1650.jpg
最終的に芋川氏は表面的には武田信玄に降るが、その立地条件ゆえに上杉謙信にも通じていたのであろう。

≪鼻見城≫ (はなみじょう)

標高:722.7m 比高:185m
築城年代:不明
築城・居住者:不明
場所:上水内郡飯綱町三水芋川
攻城日:2017年5月28日
お勧め度:★★☆☆☆
難易度:C(SS・S・A・B・C・Dの6段階のランク分け)
城跡までの所要時間:北側の林道駐車場所より10分
駐車場:林道のどん詰まりに2台ぐらい可
見どころ:堀切、切岸、井戸跡、眺望
注意事項:特に無し
参考文献:「信濃の山城と館②更埴・長野編 宮坂武男著」、芋川氏館発掘調査報告書(三水村教育委員きあ)
付近の城址:芋川氏館、若宮城、矢筒城など


Ⓢは城跡に通じる林道への分岐点。軽自動車なら何とか通行できる。Ⓖは駐車場。オフロードならその先まで行ける。


DSCF4829.jpg
飯綱町庁舎付近から見た鼻見城。
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Posted on 2020/05/20 Wed. 20:13 [edit]

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