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らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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源太入城 (須坂市栃倉)  

◆在地土豪の要害城◆

「山城巡りって、お財布にやさしい趣味だよね」って時々言われます。

まあね、デジタル計測器(約7万円)とか産業用ドローンとか、林道走破用のジムニー購入とか、絶版となった「信濃の山城と館」や「日本城郭体系」なんかに手を出さなければそうかもしれません・・・(笑)

けれども、天下統一(?)を目指す全国版の山城ツアラーの皆様は「交通費・宿泊費・高速代」なんかが重くのしかかる訳で、もしかしたらクルーズ船で巡る世界一周の旅ぐらいの累計の出費になるのでしょうか・・・(汗)

我らボンビー山城探検家は、コスパを求めて「行こう、みんなのワークマン!」 登山靴以外はバッチリ揃いますよ・・(笑)

今回ご案内するのは、前回の仙仁城に関連する仙仁衆の要害城と推定される源太入城(げんたいりじょう)。

源太入城 (53)
源太入城の登り口にある観音寺。お寺の裏に林道の廃道があるのでそこを道伝いに歩いて登る(四駆も無理です)

【立地】

板倉集落の南方、観音寺後背の山尾根上の標高770mに立地する。この尾根を登り詰めると妙徳山(1293.5m)に至る。急な尾根で、高所にあるために仁礼地区一帯や明覚山の雨引城などが見通せる。登り口は東尾根からも登れそうだが、北の観音寺からが大手かと思われる。

源太入城 (52)
ここの尾根を登ると堀切㋐へ。あたしゃ「ていぴす殿」の情報を読み誤り正面奥の急尾根を突破して郭3に取りつき死ぬかと・・(笑)

源太入城見取図①
最近は雑な見取図ばかりでお叱りをうけそうなので、今回は少し真面目に描いてみた・・・(笑)

【城主・城歴】

伝承や口伝等なく不明。位置からして、前回掲載した仙仁城の仙仁衆の要害城と考えられる。
宮坂武男氏の考察によれば、武田氏滅亡後に上杉氏の重臣直江兼続が、織田方の森長可に従わない須坂周辺の地侍集団(信州十七騎)に持城を構える事を許していて、その中の一人の大峡氏がこの地の人なので、城山城と共に大峡氏が改修を加えたものではないか、としている。


源太入城 (9)
9×3の郭3

源太入城 (6)
郭3から見下ろした東尾根の急こう配。大手筋はこの尾根だったようだ。(アタクシもこの尾根を登るはずだった・・・汗)

源太入城 (11)
郭3と郭2の間には二つの段郭が置かれている。

源太入城 (14)
城内で最も広い郭2には北側に土塁のあとが確認出来る。

【城跡】

東に張り出した尾根を削平して築いた連郭式の山城である。最高位置にある主郭の前後を堀切で穿ち小さいながらも防御はしっかりしている。郭2の北側には削りの残しのような低い土塁痕が確認出来る。急峻な北尾根に接続する郭3は前後左右に段郭を設けて副郭への侵入を阻止している。城の主要部から先の東尾根は傾斜が厳しいのだが、やはり数段の段郭を刻み、堀切㋐までを城域としている。

源太入城 (18)
郭2と郭1の間の堀切㋑(上巾10m)

源太入城 (21)
別角度から堀切㋑

源太入城 (23)

源太入城 (31)
主郭背後を遮断する堀切㋒(上巾5m)。かなり埋まっている。

源太入城 (35)
別角度から堀切㋒。左右の斜面に対しても結構長く刻んでますよ。

源太入城 (40)
背後の西尾根方面から見た堀切㋓と郭4.(最近何故かあまり補助線は引きたくないと思うのだが、引かなきゃナニコレ珍百景)

源太入城 (37)
城域最終の堀切だけあって、上巾7m。往時は更に2m近く深かったと思われるが・・。

いかん、またツラツラと写真を並べてしまった(笑)

最近思うのですが、ここぞとばかり一杯写真を撮ってもブログで使うのは10枚も無い。

デジカメが出たばかりの頃は手ブレ写真が多いので、用心の為にたくさん撮影したものだが、デジカメの進歩で画素数が大きくなったし手振れ補正も自動で行うしピントも自動調整。そのうちにスマホのカメラがデジカメを凌駕してしまい、デジカメの出番も少なくなった。

でもね、この先どんなにカメラが進歩しても、人間の目にはかなわないと思う。遺構そのものはもちろん、そのからの景色、全体の構図・・・やっぱね、現場をこの目で見るからいいんですよ、絶対に・・・(←なんか仙人にでもなって悟りでも開いたか?笑)

源太入城 (47)
東尾根の斜面から郭3のある尾根を見上げる。この尾根も、ところどころに段郭がある。

源太入城 (48)
東尾根の堀切㋐を背後から見下ろしてみた。

それにしても人名のような名前の山城だが、名前の由来はどうなんでしょうね。


≪源太入城≫ (げんたいりじょう 栃倉城) 

標高:770m 比高:235m (栃倉より)
築城年代:不明
築城・居住者:不明
場所:須坂市栃倉
攻城日:2020年12月2日 単独訪問
お勧め度:★★★☆☆
難易度:S(SS・S・A・B・C・Dの6段階のランク分け) 
城跡までの所要時間:40分
駐車場:無し
見どころ:堀切、土塁、段郭
注意事項:経験の浅い方は単独では不可。林道入口やお寺の入口は害獣除けの電流柵があるので注意。(通電してます)
参考資料:「信濃の山城と館⑧」(宮坂武男著 戎光祥出版)
付近の城址:城山城、仙仁城など
Special Thanks:ていぴす様(登り場所の情報提供)

源太入城案内図①
集落に入る手前の道路脇に邪魔にならないように路駐するしかない。

源太入城 (56)
この写真の場所なのか自信がイマイチ持てない・・・(笑)
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Posted on 2021/02/01 Mon. 22:59 [edit]

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コメント

買っちゃいました

誕生日プレゼントにG○○○○nのINS○○○○Tというスマートウォッチを自分から頂きました。誰にも見せていません。
高度計を確かめに、須坂、いってみましょうか。
越後はしばらく無理なので、つけて寝て、睡眠状況をスマホでみて、文明の進化に驚いています。

えいき #- | URL | 2021/02/02 22:47 * edit *

Re: えいき様へ

おお、文明の利器を購入されましたか。最近のスマートウォッチの進化は凄いですよね。

それにしても今年の越後の雪は凄まじいようなので、くれぐれもご自愛ください。

小生もこんな状況で峠越えしてまで進軍する気にもなれず、近所の山城で体力づくりに励んでおります。

春先は是非ご一緒したいですネ!

らんまる #- | URL | 2021/02/03 08:48 * edit *

みんなワクワクワークマン

らんまるさん、こんばんわ!

実は私も上から下までワー〇マン!です。後は脛ガードとスパイク足袋は先日お見せした通りです。ワー〇マンは機能的で破れてたり汚れても気にしないで使えますね。これがパタ〇ニアだったり、ノースなんとかって話になるとそうはいきませんし、桁違いの高値で「これ値札違ってね?」という話になります。財布にやさしいかそうでないかは折り合いをつける自分次第ってところですかね・・。

それでもやはりここぞというところには質にだしてでも欲しいモノを揃えたい、と思う時もあります。確かに距離計やらジムニー装備は高かったです( ノД`)。まぁ、その分本当にいい仕事はしてくれますけど・・。お蔭で私のお小遣いはサラリーマンの平均額をはるかに下回ってアルバイトしている息子のほうが羽振りがいいのが哀しすぎます・・。

自販機のおつり口に忘れ銭がないかチェックしてる奴はどこのどいつだい?こうなるとキングボンビー(←あたいだよ・・)。

さて・・。久太入城源太入城、幅6メートルのほっそ~い曲輪に大きな堀切がドカンドカン!といいですね!
こういうのはやはり写真では伝わりきれないのですが現場では見上げるような堀切なんでしょうね。できるだけ後ずさりして画角に収めようとしているお姿を想像してしまいます。これ以上下がったら谷に落ちる!!という命懸け渾身の一枚ですね(笑)。

久太郎 #- | URL | 2021/02/09 22:54 * edit *

Re: 久太郎様へ

実は、相方のていぴす殿が「ワ―〇マンは、いいっすよ」って話をしてたので、先日行って色々と騙されて魅せられて購入してきました。さすがに職人様ご用達だけあって機能性、作業性に優れてコスパ最高ですね。
これがアル〇ンだとかゼ〇オだとかになると、桁が足りないので、お年玉でも足りません・・・(汗)

まあ、見てくれよりは、実戦仕様重視って事で。

静粛な山の中で「いったい俺は何してるんだろう?」って時々考えますが、自然と同期してるんだと思うと妙に納得です。

美濃もまだまだ状況が厳しいようですが、関所が撤廃されましたらお出かけください!

らんまる #- | URL | 2021/02/10 07:11 * edit *
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