らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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勝間反砦(佐久市)  

★星の街「うすだ」をPRする古城跡★

東北地方太平洋沖地震で被災された方々には、心よりご冥福とお見舞いを申し上げます。

何も出来ない自分の非力さを悔みつつ、必ずしや復興出来る底力を持つ東北地域の皆さまのバイタリティを信じて止みません。不死鳥のように甦る事を願っております。


国道141号線(通称佐久甲州街道)の佐久市臼田付近を通過すると、国道の東側にロケットのそびえる丘があります。

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↑稲荷山公園に立つ通称「コスモタワー」(展望台)

昭和62年に、当時の臼田町が「非核平和と深宇宙の窓、星のまちうすだ」のシンボルとして建設した塔がこのロケット形をした展望台です。

星の形をした五稜郭のミニチュア版「龍岡城」や、直系64mのパラボラアンテナが設置されたJAXAの臼田観測所があることから、街おこしの材料として建設されたのでしょう。

参考ブログページ かぐや姫の声の届く場所 信州にもある五稜郭

実はこのロケット発射台(?)のある公園が、城跡だったと知る人は少ない。

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↑稲荷神社のある城跡北側。

もとよりこの場所には、990年頃に山城国より勧請したと云われる由緒正しき神社があり、武田信玄が砦を築く際には勝間城鎮守として玉垣を奉納したと伝えられる。

甲斐から佐久方面へ出撃した信玄の駐留場所とも云われるが、前山城や内山城の陥落後は中継地点としての役割だったと考えられる。

千曲川に架かる橋の手前の稲荷神社へ向かう階段を登ると社殿がある。郭跡を改変したものであろう。

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更に上に進むと戦没者の慰霊碑が立つ。この場所は縄張り図から推定すると「扇丘」と呼ばれた曲輪で本郭の防衛場所と推定される。

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25m×15mの本郭跡は現在佐久企業局の稲荷山配水池となっていて立ち入り禁止区域。ロケットのある場所は高台として物見櫓があったかもしれない。

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↑配水池正面とロケットのアンバランスが絶妙だ(笑)

依田肥前守信守(信盛)は、天正壬午の乱で徳川家康の命により佐久平定で活躍した依田信蕃の家臣であり、のちにこの城の城主となる。

依田信蕃の孫と記載される書物が多いが、実のところは信蕃の甥であり、佐久平定においては献身的な働きをして信蕃の覇業を助けたが、岩尾城の攻防で信蕃が非業の死を遂げると、嫡子松平康国を助ける。反撃に出た北条方の大道寺政繁に包囲された三沢小屋(春日城)から抜けだし、加増(小諸)と小田井(御代田)で大道寺軍援軍を奇襲で打ち破り主家のピンチを救う。

康国が小諸城主となると、信守は徳川家康の援助によって勝間反砦を城として整備し佐久南部地方の抑えを行ったという。

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↑今はゲートボール場と化した肥前郭。

その後、幾度の戦で活躍し、康国が小田原の役で謀殺され家督を継いだ康真が上州藤岡に移封されると、信守も従い藤岡に移る。

関ヶ原の戦の直前に、囲碁が原因で相手の直参旗本を康真が切り殺してしまい藤岡藩が改易になると彼は佐久の野沢で帰農し没したという。

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↑展望台から田口城と依田信蕃の菩提寺である蕃松院を望む

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↑改変されてしまった千人詰と呼ばれる曲輪と馬出し方面

「もう一人の真田」になれなかった依田信蕃については、後日改めて掲載しようと思います。

勝間反砦IMG

≪勝間反砦≫ (かつまそりとりで 別名:稲荷山城)

標高749.8m 比高差50m
築城年代:戦国時代~
築城・居城者:武田氏、依田氏
場所:佐久市臼田勝間
攻城日:2011年3月13日
お勧め度:★★☆☆☆
見どころ:郭、展望台からの眺め
その他:付近には田口城、龍岡城、蕃松院が付近にあるので、是非足をのばして見学すること必見。

※参考文献:「依田信蕃」市川武治著 昭和62年発行

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Posted on 2011/03/15 Tue. 22:38 [edit]

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