らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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亀山城 (松本市梓川)  

◆戦時における北條城の居館跡か?◆

ここ数年、長野県ではニホンシカやイノシシによる農作物や高山植物の被害が深刻である。

猟友会による駆除も個体の増加に追い付かず、通称「イノシカネット」と呼ばれる金属製の柵や、電流が流れる網を山麓周辺に張り巡らせて食害を防ぐ方法が定着しつつあるが、沢や川までは遮断出来ないのでイタチゴッコの様相を呈している。

山間部では道路に飛び出したシカと車が衝突する事故が多発していて、買ったばかりの新車が廃車になった例もある・・・(汗)
シカに損害賠償を求めても無駄なので、車両保険に加入していないと泣き寝入りになる。気をつけられたし(笑)

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道路脇のイノシカネットのゲートが亀山城への入口。開けたらちゃんと閉めましょうネ。


北條城(西牧城)の南尾根の末端にある亀山城へは、城域の西側を迂回する大手道を辿り北の尾根筋まで歩かねばならず、直登は困難である。

北條城 (46)
城の周囲は西の沢水を引き込み、水掘を形成させて防御としている。


鬱蒼とした杉林を歩くと北尾根(亀山城の背後)にある食い違いの堀切に遭遇する。


亀山城 (1)
西斜面へ穿った堀切の深さを稼ぐ為に北側に土塁を施している。


亀山城見取図

亀山城の見どころは広い二つの郭とこの屈折した食い違い堀切だと思う。

土橋な後世のもので、往時は板か丸木橋を渡して戦時は外したのだろう。

そうでなければワザワザ土塁を盛り上げて食い違いにする意味が無い。

亀山城 (2)
東斜面に100mの長さで落ちる竪掘。

亀山城 (4)
食い違いとなる尾根部分はかなりの深さである。


堀切から南へ20mほど進むと、郭2(34×24)となる。

亀山城 (7)

現在は郭の西側のみ土塁が残るが、全周していたと思われる。

亀山城 (14)
郭1への切岸。

この地方を治めていたのは滋野氏系海野一族の西牧氏で、会田氏、塔ノ原氏、光氏、田沢氏と同族である。

平時の居館は近くにある於田屋だったという。

西牧氏については北條城で触れたいと思うので、今回は割愛。

亀山城 (9)
残念ながら郭1の半分以上は藪が酷い。

戦時の居館が置かれたとされる郭1は72×37と広大な敷地である。

麓から比高50mの高台にあるので、ここから敵の動きは手に取るように見えたのだろう。

現在、城跡からの眺望は林立する樹木で何も見えない・・・(苦笑)

亀山城 (10)


やはりこの郭も周囲を土塁が巡っていたらしく、南側にその断片が残っている。

亀山城 (13)
土塁跡。

薄暗くて広い郭を巡るのは何か出てきそうで、チョッと気味悪かった・・・・(汗)

このあと、ハイキング気分で北條城へ突入するのだが、果てしない藪漕ぎになろうとは想像もつかなかったのである・・・・・・・(笑)


≪亀山城≫ (かめやまじょう 亀山砦) 

標高:806m 比高50m
築城年代:不明
築城・居住者:西牧氏
場所:松本市梓川南北條
攻城日:2012年9月16日 
見どころ:堀切、郭、土塁など
お勧め度:★★☆☆☆
城跡までの所要時間:10分
注意:ここから城山(北條城)に登るなら晩秋~春先でしょうね。
付近の見どころ:北條城、中塔城
参考文献:「図解山城探訪 第六集 安曇史料編 宮坂武男著

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東側から見た亀山城全景。







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Posted on 2012/09/22 Sat. 06:58 [edit]

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« 井の中の蛙、大海を目指す?  |  田沢城 (安曇野市豊科田沢) »

コメント

渋い!

こんな誰も取り上げていないような超マイナーで、ショボイ城を取り上げること自体、敬服の至り・・・って、人のこと、あまり言えませんが。
でも、一番槍で首を上げるのは快感ですねえ。
それが、ドツボに嵌り、ビョーキを悪化させる負のスパイラルに陥る訳ですが・・・。
でも、止まらんよのねえ。
食い違いの堀なんて良いねえ。

あおれんじゃあ #- | URL | 2012/09/23 20:07 * edit *

Re:あおれんじゃあ様へ

師匠、やっぱ修行の旅で駿河の国へ行きますわあー(笑)

小生も勤続○○年で旅行クーポン貰いましたんで、ホントは但馬方面に行きたかったのですが家人に3万円搾取されてしまい、泣く泣く信玄公の軌跡を追って駿河遠江三河へ変更と相成りました・・(汗)

馬念さんにも鷹取さんにも県外の城へ行くべきだと薦められました。
「井の中の蛙、大海に出る」
百戦錬磨の長老の方(失礼?)のアドバイスに信州の山猿が挑むという「猿回し」になりそうですが・・・(笑)

らんまる #- | URL | 2012/09/23 21:17 * edit *
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