らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~
「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。
0310
亀井城 (上田市秋和) 
ここ2~3日は4月中旬から下旬並みの暖かさだという。
先週末まで例年の平均気温を下回る低温日が続いたかと思えば、一転して春が挨拶をしているようだ。
「啓蟄」とは良く云ったもので、動植物は気まぐれな春先の天候や気温など構う事無くDNAに正確なカレンダーを持っている。野山の木々の新芽の膨らみは、春がすぐそこに来ている事を教えてくれる。
しかし山城のシーズンがもうすぐ終了になる事も教えているのだ・・・・(汗)

全く話は逸れるが、先日ていぴす様と訪れた坂城町刈屋原(葛尾城の千曲市との境にある登り口)には「七不思議伝説」があるのだが、場所は全部で八ヶ所あるのだ・・・(笑)
その事自体が謎であろう・・・・・・・・・(爆)
みんな、今すぐ坂城町教育委員会に真実を問い合わせしてみようヨ!!

さて、今回ご紹介するのは、前回紹介した「積城」の東隣にある「亀井城」。
この砦も虚空蔵山連珠砦(こくうぞうざんれんじゅとりでさい)における未公認であり、積城同様口伝の域を出ていない。
地山の頂上を削平しただけの砦なのか謎は多い。

積城からの稜線を50mほど歩くと亀井城の登り口になる。


主郭は南北が断崖となり、地山を少し削平したものであろうか。
こんな高所に物見を二つも造る必要があるのか疑問だが、眼下にある飯綱城の詰城と考えられない事もないか。


まあね、人が籠れる場所じゃありませんネ・・・(汗)
こんな寒くて厳しい場所の監視当番も嫌だなあー(笑)



村上統治時代の伊勢山、真田方面への通路は虚空蔵山と太郎山の稜線ルートが最短で最速だったのだろう。
退化しきった現代人の我々には想像出来ないが、地上を移動するよりも遥かに安全なルートだったのだ。

ここが城跡だと言われなければ、亀井城も積城も素通りで誰も気がつかないだろう・・・・(笑)
小生も気がつかなかった・・・まだまだ修行が足りないのだ・・・・(汗)
神の領域に迫るには、雪と氷に閉ざされた世界でも、笹や藪やクモの巣にまみれスズメ蜂に追いまわされる事がある世界でも、心穏やかにして澄み切った目で見る必要がありそうだ。

最後に、同行頂いたお取引先のFさんにお礼を。
「純粋に信州の山を巡っている方をこのような場所に引き込んでしまい、ご迷惑をお掛けしました。平にご容赦願います!!」(笑)
≪亀井城≫ (かめいじょう) ※かまえのじょうが訛ってかめいじょう?と云われているらしい
場所:上田市秋和
標高:1071.6m、比高:640m
攻城日:2013年3月2日
お勧め度:★★☆☆☆
所要時間:120分
見どころ;郭、景色。縦走すれば最低でも7つの城砦群が見れる。
注意:登山道は岩場が多いので転落注意、夏場は藪だらけかもしれない。降雪時は避けるべし。
参考文献・資料:「信濃の山城と館③ 上田・小県編 宮坂武男著」

Posted on 2013/03/10 Sun. 08:36 [edit]
« 湯原城 (佐久市湯原) | 積城 (上田市秋和) »
険しいですね
こんばんは、この間はお世話になりました。
積城や亀井城の険しさはハンパないですね。。。。あれだけ城跡があるのに
必要だったんでしょうかね。
昔の人々はどんな移動してたんでしょうか
まあ、佐々成政のササラ峠越えや上杉謙信の三国峠越えなど常識を超えた
移動をしているので虚空蔵山なんて屁の河童だったんでしょうね。
それにしてもこの時期の虚空蔵山への訪城。。。。頭が下がります。
Re:ていぴす様へ
ていぴすさん、刈谷原の七不思議はライフワークになりそうですよ(笑)
設問が八つあるのに、七つとしているのが最初の難関みたいです・・・なんでかなあー(爆)
信州では荒れ狂う河川沿いの道よりも山の稜線沿いの道のが遥かに安全だったんでしょうねえ。
だからと言って平成も後半の平和ボケした世の中で、わざわざ雪の虚空蔵山を登るのは馬鹿でしょう(汗)
家族にも「死にたい理由があるのか?」と云われてますよ。
三月は自殺予防月間です。
意味も無く山に登っている方に行き逢ったら声を掛けてあげて下さいネ。
これが城かなあ
お疲れさんです。
山に行きたいけど、外にも出られません。
何しろ、例のビョーキでして。
亀井城、城といえば城でしょうが、これが城ということは、山尾根街道の存在の証拠でしょう。でも、冬場は無理でしょうなあ。
山の尾根はどこもこの手の遺構はありそうです。これからは注意して見ます。
あの竹把城から三水城までの尾根筋のピークもこの手の城なんでしょうね。
どこか人工ぽい感じでしたし、堀切らしいものも存在していましたし。
Re:あおれんじゃあ様へ
小生もそろそろ体にガタがきそうなので、労らないといけませんネ(汗)
あおれんじゃあ様も無理したい気持ちを抑えて頂きしっかり養生して下さいませ。
城と云われればそうかもしれないし地山と云われればそうなんでしょう(笑)
山全体を要塞化しているので、あちこちに人の手が入っているのは間違いないでしょう。
「連珠砦」とは良く命名したもので、三水・竹把も同じ防衛構想でしょうね。
比高600はさすがにシンドイです。しばらくいいや・・・(爆)
虚空蔵の東
らんまる様 お邪魔いたします。
虚空蔵の東尾根にも城があったのですね。
遠河では比高10~20メートルのお城が標準なのに
信州の皆さんは標高1000メートルにジャカジャカ城を
造ってしまう・・・ ごの価値観の違いに唖然とするばかり
です。
また、その城達を雪の中踏査してしまう方にも・・・
Re:武蔵の五遁様へ
五遁さん、山国信州は山の稜線を歩くのが普通だったみたいですよ(笑)
なので、山の上の城という感覚は無くて、平城のつもりでバンバン作れたんでしょうか・・・(爆)
雪山に登ってみると、登山家の方が何故冬に魅力を感じるのか最近分かりました。
空の青と山の雪のコントラスト、そしてキンキンに澄み切った空気、雑音は全て雪が吸音するその静寂さ・・。
来シーズンはアイゼンを購入しようと思ってますよ・・・
救いの無いビョーキは更に深更しているようです(汗)
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