らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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東城 (小諸市和田)  

◆耳取城の東の見張り砦◆

毎日大勢の方が貴重な時間を割いて閲覧して下さっているのに、このような無名の砦ばかり記載してよいものか?(汗)

というような自責の念は全くありません(笑)

次回は「南城か?」という声も聞こえそうですが、南の砦は既に五霊城(五領城とも)で記載してあるのでご心配なく・・(爆)

東城(小諸市) (29)
城跡近くには武田信玄ゆかりの「和田の湧水」についての説明板がある。

西上の軍を起こし病に倒れた武田信玄は、信州駒場で息絶える直前に「和田の水」を所望したという伝説がある。

それがこの「和田の湧水」だと云い伝えられている。

残念ながら、河川改修で往時の水源は枯れてしまったようだが、少し離れたこの場所には今も水が湧き出ている。
(場所は信州名鉄佐久支店の南側にある)

東城(小諸市) (30)
湧水の池には何故か錦鯉が泳いでいるが、信玄の化身だろうか?


で、お約束通り本日ご紹介するのは「東城」(ひがしじょう)

【立地】

中部自動車横断道の建設に伴い小諸市の御影新田(みかげしんでん)に新しく出来た佐久小諸JCT付近を源流とする湧玉川によって削られた河岸段丘が東へ突き出る半島状の地形の先端にある。
現在は工業団地になっているが、元々の和田集落があった場所で古屋敷の地名も残る。(岩村田道、古東山道の要衝であったらしい)
また、湧玉川を挟んだ対岸400mの南西には武田軍の平原城攻略の前線基地となった鷺林城がある。
平原城はここから北3kmにある。

東城(小諸市) (4)
湧玉川の河川敷の南側から見た東城全景。

【城歴】

「佐久 定本の城」(1997年 郷土出版社)には耳取城の支城として「北の城・東城は本城の北と東に位置し、最も古い時代の出城であろう」とのみ記載があるだけで史料・伝承が全く無い。
地元では郭1の場所を城山と呼んでいるので、何らかしかの構築物があったのであろう。

東城(小諸市)見取図①

実はこの場所、三年前の鷺林城調査の時には全く知らなかった砦なので、目と鼻の先にあるとは驚きだった。
北ノ城と硲城が隣接するように、東城と鷺林城も相互補完の意味を持たせたのだろうか?

東城(小諸市) (27)
湧玉川を隔てた南西にある鷺林城。堀切がくっきりと確認出来る。

【城跡】

鉄塔の南側の小高い方形は堀形㋐を介して独立した郭と認識出来る。耕作による周辺の改変はあるが、見張り台を置くならこの場所であろう。
また、湧玉川の河川敷から農道を登った場所は隣接する和田浄化センターの拡張工事で先端を失ったが、堀切㋑の区分があるので、鷺林城が出来る前の詰所跡の可能性もあるが旧式な感じは否めない。

東城(小諸市) (24)
城域西側の農道を進む。

東城(小諸市) (9)
東の沢に落ちる堀切㋑。

東城(小諸市) (11)
埋まりかけている堀切㋐。この堀は途中で埋まり西側への接続がハッキリしない。

東城(小諸市) (13)
削平された跡が確認出来る郭1.時代が古いためか堀切の他の防御構築など何も無い。

二本の堀形と河川敷に突き出る形の岡状の小山以外に遺構を発見する事は出来なかったが、東からの敵に備えた構えのように思えた。

東城(小諸市) (16)
小生の唱える「鉄塔の刺さる場所=城跡」という公式は当てはまらないようだ・・(汗)

東城(小諸市) (17)
郭1。掘立小屋で寝ずの番でもしたのだろうか?

耳取城の東の見張り台として「東城・鷺林城」が置かれたようだが、武田軍への電撃侵攻の目には役立つ事も無く武田に接収されたと思われる。

鷺林城は高白斉記にも記載されているが、東城は鷺林城の一部として再利用されたのかは定かではない。

≪東城≫ (ひがしじょう 城山)

標高:700m 比高:7m  
築城年代:不明
築城・居住者:不明
場所:小諸市和田
攻城日:2014年1月12日 
お勧め度:★★☆☆☆
城跡までの所要時間:5分 駐車場:小諸市和田浄化センター入口に駐車。
見どころ:堀切跡など
注意事項:特に無し。
参考文献:「信濃の山城と館①佐久編 宮坂武男著」「定本 佐久の城」
付近の城址:鷺林城、耳取城、森山城、塩川城など

東城(小諸市) (19)
北側から見る郭1の切岸。

東城(小諸市) (34)
和田浄化センターから見た東城遠景。







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Posted on 2014/01/18 Sat. 23:08 [edit]

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