らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

0911

西城(青木村)  

◆青木村にある要塞にして最大の本城◆

さすがに9月ともなれば、尾根を渡る風は涼しい。しかしサウナ並みの汗でこの時期も水分補給は欠かせない。
古城跡でドザエモンになるにはまだ早い(笑)

前回の「子檀嶺城は詰め城だった」という検証の為に本日は西城を攻略。
宮坂武男先生の「この城の威容と大堀切の素晴らしさは必見である」という言葉に嘘はなかった。

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↑西城の物見砦と云われる「寺山の砦」

青木村の役場を右折して子檀嶺岳方面へ進むと先月のゲリラ豪雨で途中から通行止め。
尾根に村の集合アンテナ群がある山が砦跡。適当に直登出来そうな場所を探索する。

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↑沢にある水田の向こうに尾根に登れそうな空間を発見!

四駆の獣のように尾根を目指して20分ぐらいで砦の最後尾へ到着。

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↑あまり加工はみられないが、物見砦の郭としては充分

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↑尾根の南側へ堀切三つ程度の単郭を2つ程度連続させる。土留め用だろうか、石積みも見られる。

物見砦を後にして尾根伝いに登る。
人工なのか天然なのかはハッキリしないが、岩場を加工したような大手筋は来るものを拒む迫力がある。

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物見砦から20分程で西城の城域に入ります。
石積みを多用した郭は見応えがあります。

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↑二の郭の石積み。崩落が進んでいるようです。

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2mぐらいの段差の先に本郭があるんだろうなーというのは、城郭探検隊の経験ですね(爆)
「狭いんだろうナー」というのは、見事外れましたが・・・

なんと12×30ぐらいでしょうか。
かなりな広さの郭で、収容出来る兵士の数も多そうです。

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で、その先は堀切なんでしょうネ。期待半分。なんせ山奥ですし・・・。

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↑二重堀切底から見上げる本郭。写真では高さと遠近感がお伝え出来ないのが残念ですw

いや~、感動しました。飯綱城と同じぐらいの深さがあります。8m以上の落差でしょうか。
間に岩場を残した二重の大堀切。この地方の山城のトレンディスタイルですネ。

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↑二重堀切の中間にある岩場。2mの高さがあります

堀切の北側には4つの堀切で仕切られた3つの郭が確認出来ます。
ある程度の広さがあり、井戸跡と思われる場所もあります。

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↑付近に水の手は無いので、恐らく雨水の溜め井戸と思われる場所

この城の凄いのは、尾根だけでなく本郭の東南方向に更に2つの広い腰郭を備えている事です。

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↑小屋掛けしても充分な広さを持つ腰郭を2段で備えています。

この尾根の沢を挟んだ東側に支城としての「東城」があり、尾根の頂上には「子檀嶺城」があります。
確かに真田氏や村上氏のネットワークには及ばないものの、防衛の城塞群としては申し分無いでしょう。

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青木村の田澤村誌にその名を残す西城。
良質な馬を朝廷に献上する過程で、権力者が此の地にその贅沢な資金力を背景に、一大要塞を築いたとて不思議ではあるまい。

≪西城≫ (烏帽子形城)
場所:小県郡青木村田沢 国道143号線の青木村役場を北側に入る(湯坂山 標高812m 比高162m)
攻城日:2010年9月11日
お勧め度:★★★★★(満点)
時間:40分程度
見どころ;二重大堀切、土塁脇の石積み、5条の堀切、大手の石積み
その他:城域は500m以上の広範囲。物見砦、対岸の東城と少々キツいが子檀嶺城とセットでお勧め。



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Posted on 2010/09/11 Sat. 22:25 [edit]

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