らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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信濃武士の決断 (長野県立歴史館 企画展)  

◆焦点が絞り切れない消化不良の企画展(9/27~11/9)◆

お知り合いの馬念さんのブログで長野県立歴史館の企画展についてのお知らせがあり、PCで情報を収集しつつヒマなので出掛けてみた。

信濃の武士の決断201410 (1)

いわゆる「天正壬午の乱」(武田の遺領を巡る北条・徳川・上杉の争奪戦)から大坂の陣までの戦国末期における信濃について、屋代家文書や室賀家文書をなどの史料を中心に当時の情勢を紐解いていくという主旨の企画展である。

信濃の武士の決断201410 (2)

【信濃における本能寺の変から天下統一までの概略】

天正十年(1582)6月3日、本能寺の変に端を発した天正壬午の乱は、旧武田領の信濃の諸豪族が家名存続をかけて、北条・徳川・上杉の大勢力と緊迫した駆け引きがデイリー単位で繰り広げられ、10月29日に徳川と北条の和睦で一応の決着をみる。

天正十一年(1583)~天正十四年(1586)、依田信蕃、真田昌幸、小笠原貞慶、木曾義昌、諏訪頼忠、保科正直、下条頼安等の信濃の有力豪族を配下に従えた徳川家康に対して上杉景勝、更には上方より豊臣秀吉が介入し、徳川VS豊臣の代理戦争へ発展。天正十四年11月、豊臣秀吉の関東・奥州惣無事令で信濃の戦乱もようやく終息となる。

鷲尾城2(長野市) (1)
長野県立歴史館の入口。

【らんまるの所感】

「武田遺領をめぐる動乱と秀吉の野望」(平山優著 2011年6月戎光祥出版)を読んだ方や、天正壬午の乱とそれ以降の信濃の土豪の辿った命運について調べている方にはだいぶ物足りない内容である。
ターゲットをどこの層に基準を置くかもかなり難しいと思われた。(初心者なのか、ある程度知識のあるマニアなのか)
基本史料が屋代家と室賀家なので、北信濃に偏ってしまうのは致し方無いが、出来れば下条氏や知久氏、木曾氏など南信濃の土豪の衰退も取り上げて欲しかった。
大河ドラマ「真田丸」の招致決定で、どうしても主軸が真田氏中心なのは百歩譲るとしても信濃の戦国末期を大雑把にし過ぎてしまい、焦点がイマイチ絞り切れていないと思った。(シロウトが偉そうに・・・スミマセン)

比較しては申し訳ないが、昨年秋に長野市立博物館が開催した「川中島の戦い開戦460年記念 山村に生きた武将たち ~東の真田 西の大日方~」は、フォーカスを絞った企画でかなり面白かった。おかげで小川村へ数度足を運び、大日方英雄氏にもお逢いする幸運に恵まれた。

まあ、そうは言っても感じ方は人それぞれだし、今回初めて展示される貴重な史料もありますので、500円の観覧料は安いと思います。
小言ついでに言わせてもらえば、企画展の補助資料も、入口でキチンと説明して渡してあげれば展示品はもっと素晴らしい価値を発揮するのに、職員の方の心配りが足りないようにも思いました。補助史料だって時間をかけて作った秀逸品です。見ないで捨てられちゃうかと思うと残念です。

信濃の武士の決断201410 (3)
今回の企画展の図録(1,000円)。これは絶対に値段以上に価値がある本なので購入をお勧めする。

まあね、文句ばかりじゃいけません(笑)

小生が見学の為にブースへ入ったら、熱心に展示史料を見ておられた若いお穣さんがいました。しかもこれから「山城攻め」というスタイルでございました。
このような場所でナンパとか変態と間違われてはいけないので声はお掛けしませんでしたが(笑)、郷土における中世の戦国時代に興味を持つ若い方が増えるというのは嬉しいものでございます。(年寄りを排除しろとは申しません・・汗)

小生ももちろん城攻めの支度にて企画展の見学後に鷲尾城に登り、豪壮な石積みを再度じっくり堪能してまいりました。

鷲尾城2(長野市) (14)
何度見ても美しい鷲尾城の石積み城壁。

企画展の詳細については長野県立歴史館へ。
10月25日(土)13:30からは井原今朝男氏の講演会があるそうです。拙者は城攻めの為今回はパスします。
また、翌日の13:30から「屋代城に登ろう」というイベントもあるようです。歴史館の職員の方のアテンドと現地説明があるので戦国の城初心者の方にはとても良い機会だと思います。定員があるので早めの申し込みを!
(詳しくは長野県立歴史館のHPを見て申し込みをお願いします)

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Posted on 2014/10/13 Mon. 19:48 [edit]

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