らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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「鬼と猿の名がつく」山城の特集  

◆毎回生きて帰れる奇跡を神に感謝しなければ・・・◆

先週末、地元で残念な滑落死亡事故の痛ましいニュースが入った。

北アルプスとかの3,000m級の険しい山岳ではなく、長野市平柴の旭山・・・そう、旭山城のある旭山(785m)で仲間と登山で来ていた中学生が岩場で足を滑らせて100mほど滑落し亡くなったというのだ。

旭山城201404 (131)
場所は不明だが、旭山城で岩場の断崖といえば東に張り出した郭3あたりであろうか。

不慮の事故とはいえ、無限の未来のある少年が命を絶たれたことは非常に残念でならない。

がしかし、彼の死は我々の山城探訪の趣味への警鐘である事を肝に銘じなければならないだろう。


【鬼とか猿の名がつく城は獣ですら寄せ付けない険しさ】

以前にも書いた(?)が、小心者の小生が足が竦んで動けなくなった城はいくつかあるので写真でご紹介しよう。

●鬼ヶ城(上田市真田町角間温泉)

坂上田村麻呂の鬼退治伝説の残る奇岩。

kakumaoni (19)
鬼の岩に続くこの鎖は補助ロープではない。体重を掛ければ外れるかもしれないのだ。

kakumaoni (24)
鬼の誘いにのってはいけない。

●猿ヶ城(上田市真田町)

松代街道を越えて真田領に入る敵を監視したという目立つ砦。

irisaru001 (21)
断崖に突き出した郭には絶対に登ってはいけない。ガレが崩落して間違いなく転落死する。小生は思わず留まった。

irisaru001 (35)
この中央の岩の先端が先ほどの写真。冥界への入口かもしれない。


●鬼ヶ城(上田市武石焼入)

旅人の道標として名付けられただけと思われる伝説の山城。

鬼ヶ城(上田市焼山) (37)
転落したら即死であろう岩尾根。

鬼ヶ城(上田市焼山) (42)
この場所で手を放したら間違いなくこの世とお別れです。それでも写真を撮るバカは救われません・・・(汗)

鬼ヶ城(上田市焼山) (27)
鬼の棲み処などと伝わる伝説の城に間違っても登ってはいけない。


●猿ヶ城砦(東筑摩郡生坂村)

この城域のある岩州公園経由で善光寺街道が貫通している。庶民の生活道路だったという驚愕の事実がそこにある。

猿が城砦(生坂村) (40)
生坂村の猿が城砦。こんな山中に教育委員会の説明版があるものある意味凄い。

猿が城砦(生坂村) (1)
猿が城砦の白州岩。雨乞いの儀式の為に村人はここまで登ったという。


●猿こや(松本市四賀)

地山の地形を生かした「逃げ込み城」のようだが、人為的な加工が確かに確認出来る。単独訪問は厳しいと思われる。

猿ごや (42)
松本市四賀にある「猿こや」の本郭。やはり岩ガレを利用し頂部を削平している。

猿ごや (60)
「猿こや」の遠景。さすがにここは単独で行かないほうが良いだろう。


●鬼の岩屋(長野市戸隠)

山城とは趣を異にするが、「紅葉伝説」の舞台となった「鬼の岩屋」もかなり険しい場所にある。

紅葉伝説201406 (72)
鬼が釜を持って逃げる様と伝わる「釜背負い岩」

紅葉伝説201406 (92)
鬼の岩屋。ここで紅葉は平維盛軍を迎え撃ち籠城したという。


信濃の山城で鬼と猿の名がつく未訪の山城は残り2か所。

いずれも相当な覚悟がないと登れないので、今のところその覚悟が無い・・・・(笑)

生きて帰れるプランこそ私の全てである。

山城フリークの皆様、どうかご無事で楽しい山城探訪ライフを過ごされる事を願って止みません。

ヤバイと思ったら引き返す勇気をお持ちくだされ・・・・。

kakumaoni (35)
角間温泉の「鬼ヶ城」が小生の鬼ライフではベストかもしれない・・・(笑)








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Posted on 2016/04/27 Wed. 21:13 [edit]

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コメント

らんまるさまへ

らんまるさま、ご無沙汰しております。
大変貴重な御記事、楽しく拝見しました。
らんまる様の「御病気」、余人をもって代えがたき、というところでしょうか(^^;
大河に触発された一般人が興味本位で挑戦してはいけない史跡ばかりですね。

城と古戦場管理人 #iXQNhkLY | URL | 2016/04/27 21:30 * edit *

Re: まさはれ様へ

Web初公開という言葉の魔力、ヤバいですよね。一番槍の功名でしょうか。

そして険しき山城の集大成で挑む「鬼と猿の伝説の城」。
そこにあるのはもはや探求心ではなく、高みを極めたいという欲望だけでしょうか。
熱病に冒された患者の危険な兆候には違いありません。

「奢るらんまる久しからず・・・」

真田町の猿ヶ城は今も小生のトラウマで夢の中であの場所から滑落することしばしば。
在庫300以上のデッドストックをブログにアップしないと死んでも死に切れません・・・・(笑)

らんまる #- | URL | 2016/04/27 21:50 * edit *

私もこういう企画設けようかなぁ。体を張った撮影は年5回までなら大丈夫と、根拠のない安全ラインを設けています。しかし、すでに今年、超過しています。

えいき #- | URL | 2016/04/27 23:13 * edit *

Re: えいき様へ

高所恐怖症なのですが、限界を超すといわゆる「クライマーズ ハイ」状態になり恐怖感覚が麻痺してきます。
これは非常にヤバイので自戒の念を込めて企画し掲載してみました(笑)

毛虫と蜘蛛と蛇とスズメバチが飛び回る夏場はおとなしくしていようと思ってます。

らんまる #- | URL | 2016/04/28 07:36 * edit *

大人の趣味ですよ♪

こんばんは、らんまるせんせ。
私がらんまるせんせやお仲間達のことを大好きなのは、駄目なものはダメ、な大人の判断をされてるとこです。また、自分の体験をもとに警鐘を鳴らすとこも。
私有地だろうが危険なとこだろうが、到達した事だけを誇る一部の軽い人はよろしくない仲間を作る危険があろうかと。
お社巡りでも、磐座によじ登り滑落して亡くなった人もいます。
鬼や猿と名の付く場所がどんなとこか、特に鬼が冠された処を恐れた先人達の警鐘を改めて考えないといけないですね。

撮影にはお気をつけあそばして。らんまる、落ちる!なんて呟いちゃダメですよっ。

つねまる #pjmS0te2 | URL | 2016/04/28 19:04 * edit *

Re: つねまる様へ

最近はようやく土の城も市民権を得つつあるという実感がありますが、マナー違反に遭遇すると危惧を覚えます。

何処の城跡もほとんどが私有地であり、性善説を信じる地主さんの好意によって暗黙の了解を得て見学させていただいております。
ところが、それをいいことに好き勝手に山野草や田畑まで踏み荒らし、挙句の果てに畦に車を乗り入れる傍若無人の振る舞いを行う「馬鹿者」が発生しております。
一部の心なき阿呆どものせいで立ち入り禁止となり二度と見ることが出来ない城跡も存在するようです。
「人を見たら泥棒と思え」という性悪説に傾くのは残念な事です。

なんか話が違う話題になってしまいました・・・・(汗)
先日、二年ぶりに訪れた北信濃の山城で城守の末裔のご夫婦にご挨拶して、改めて素晴らしい遺構を拝ませていただきました。
どこの馬の骨とも分からない我々に自分の家の庭への進入を許可するなんて通常では絶対にあり得ない事です。
人として当たり前のルールを守れない山城探訪者は排除されるべきであり、自主的に退場すべきでしょう。
そろそろ山城や城館の場所を地図で表記するのは、残念ながら性悪説に基づいて止めるべき時期に来ているようです・・。

らんまる #- | URL | 2016/04/28 21:13 * edit *

こんにちは^^

凄いところばかりで港町育ちの自分はガクブルです^^
写真が撮れる近くまではチャレンジされたのだと思うと改めて山城への情熱を感じました。
そして無理されないところも流石ですね。

自分も以前は夢中で徹夜で史料整理とかしてましたが、急速に視力が低下しまして眼鏡を買い替える羽目に^^;
これを戒めととらえ、以来過度の夜更かし史料整理は自粛してます。

今後とも色んな城跡を楽しみにしてます。
良い連休を拍手☆彡

時乃★栞 #- | URL | 2016/04/29 18:29 * edit *

今年は申年

まあ、よくもこれだけ、コレクションしたもんだねえ。さすが信州。
とても、・・いや、絶対、行きたくないねえ。
おれ、高い所、まったくだめだもんなあ。
写真、見ただけで足の裏がムズムズするわ。
旭山でそんな事故があったのですか?
それ多分、北側の観音堂付近じゃないのかなあ?
亡くなったのが中学生ですか、そんな若い年で人生を断たれちゃうなんてかわいそうですね。
合掌!

あおれんじゃあ #- | URL | 2016/04/29 19:58 * edit *

Re: 時乃★栞様へ

回を重ねて山を登ってますと、恐怖感覚が麻痺する瞬間ってのがあります。
「日帰り登山程度の初心者が何を申すか!」とベテランの登山家から叱られそうですが、怖いのを通り越すのです。
マジでヤバイですね。

あと、谷底や崖っぷちに立って下を見下ろす瞬間も吸い込まれそうになります。
著名な漫画家が佐久市の山頂付近から転落死したのはそのせいでしょう。

冒険家が本職ではありませんので「安全は全てに優先する」をモットーにしておりますが、時々「体を張った高所・難所ツアー」の誘惑に負けそうになります。
死んでしまったら抱えている在庫はお披露目出来なくなりますの。それも心残りになっちゃいます・・(笑)

いつもコメントありがとうございますw
良い連休をお過ごしください。

らんまる #- | URL | 2016/04/29 22:23 * edit *

Re: あおれんじゃあ様へ

上田市の独鈷山でも毎年滑落事故が発生しますが、こちらは中高年のハイカーが多いようです。
足腰を中心とした体の衰えを自覚して慎重に登らないと、装備ばっかにお金かけても助かりません・・・(笑)

鬼とか猿とか名の付く城は実際に稼働していたのはほんの僅かで伝説の域を越えないものばかりなんでしょうネ。
それでも行ってみたい見てみたいは「恐怖心の麻痺」かもしれません・・(汗)
他人事とはせずに自分も見知らぬ山中で行方不明者のドザエモンにならないように注意したいと思います。

らんまる #- | URL | 2016/04/30 06:47 * edit *
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