らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

0510

追通城 (長野市戸隠)  

◆裾花川流域の古道を見張る物見砦か◆

もはや山城探訪もオフシーズンとなった。

そんなひ弱な戯言を・・・とオールシーズンツアラーの方には叱られそうだが、夏場の城址探訪などまっぴら御免である・・(笑)

夏は古墳とかダムとか博物館とか峠とか・・・・涼を求めて彷徨うのが正しい過ごし方である。(でも峠はどうなんでしょうか・・汗)

今回ご案内するのは、前回鬼ヶ城を攻めた面々が、返す刀で急襲した追通城(おっかよじょう)でございます。

朝日城 (15)
南側の陣場平山(1257m)にある朝日城の手前の林道から見た戸隠の山城群。(ズーム撮影)

【立地】

裾花川の左岸で、追通(おっかよ)集落の後背の山が「城の山」と呼ばれる。ここが追通城である。東西に長い山嶺で、東は滝沢の谷、北も田頭集落に面して急斜面で容易に人を寄せ付けない険しい山体である。西は荒倉山の岩峰が続き、そこに鬼無里に通じる古道があり、祖山地区から七二会(なにあい)に通じる交通の要衝である。

IMG_5953.jpg
郭4と郭1を連結する尾根。

「いかに労せずして遺構(城跡)に辿り着くか・・・」 

我々は山城の位置を特定すると、探訪プランの立案に際して最短距離と最小の体力で到達する方法を真っ先に考える。

往時の城へのアプローチ方法や築城に至ったプロセスよりも、いち早く現場について検証する事が最優先なのである・・・(笑)

追通城見取図①
最近見取図もテキトーだなあ・・・(汗)

【城主・城歴】

史料なく詳細は不明。麓の追通集落(おっかよ)に「追通の栗田屋敷」(すでに記事を掲載してあるかと思い込んでいましたが、未掲載でした・・・やば)があり、栗田氏関連の城と推定される。

※栗田氏(山栗田・里栗田)に関しては過去記事で⇒栗田城にざっくり書いたのでご参照ください。

追通城 (5)
主郭の切岸。

追通城 (6)
主郭は12×11の平場で三角点がある。

【城跡】

荒倉山の裾野が裾花川に突き出す険しい痩せ尾根を利用した砦で、自然地形の小山や岩場に最小限の加工を施しただけのようだ。主郭は周囲に石積みが見られるのだが、土留めというよりは祠を勧進した時の後世の加工の跡のように思える。
主郭南側の堀切は往時のものであろう。城域は郭2と細長い平場の郭3が終点で、その先は道がしっかりついているので表参道として人々が登ったのであろう。

追通城 (7)
郭1(主郭)から堀切を見下ろす。

追通城 (8)
主郭の石積み。結構しっかりと組んでいるので、祠を勧進したときの施工のように思えるが・・・。

追通城 (9)
堀切の先の南に突き出した岩場。物見兵はここに立って裾花川流域を見張ったのであろう。

【物見からのロケーション】

主郭の南の岩場からの景色は素晴らしく、何故ここに物見が置かれたのかを雄弁に物語る。

追通城 (10)
麓の栗田屋敷。目と鼻の先である。

追通城 (11)
対岸の山脈を越えれば善光寺平である。

追通城 (15)
郭2の小山。ほぼ地山のままだ。

追通城 (18)
郭3の削平地。ここは後世の参道だったように思えるが・・。

【城へのアクセス】

田頭集落から林道経由で城の西側の平場の近くまで軽自動車ならアスクセスが可能。これが最短距離で比高差は最小限となるが、ある程度歩く。夏場は休耕地の笹薮が酷くお勧めできない。麓の追通栗田屋敷から大手道があるらしいが不明。

追通城 (1)
我々の当日のGPSログ。


≪追通城≫ (おっかよじょう 城の山) 

標高:877.9m 比高:250m(国道より) 
築城年代:不明
築城・居住:不明
場所:長野市戸隠栃原
攻城日:2018年4月29日
お勧め度:★★☆☆☆
城跡までの所要時間:20分(上入林道途中より)
駐車場:林道脇に路駐
見どころ:石積みのある主郭、頂上からの景色
参考文献・書籍:「信濃の山城と館② 更埴・長野編」(宮坂武男著 2013年 戎光祥出版)
注意事項:痩せ尾根につき岩場からの転落注意。
付近の城跡:栗田屋敷、福平城、中尾城、上祖山城、鬼ヶ城など
SpecialThanks:ていぴす殿、えいき殿(越後国)、小太三郎殿(相模国)



追通城 (22)
田頭集落入口から見た追通城。
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Posted on 2018/05/10 Thu. 20:34 [edit]

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コメント

ロケーション

これは、朝日城に行かねばなりませんね。

えいき #- | URL | 2018/05/10 22:14 * edit *

Re: えいき様へ

正確に言うと、陣場平山の北側の林道から朝日城に向かう途中で撮影したものです。

朝日城の主郭からは雑木林が邪魔して見えません。近くの葭雰神社物見からならこの時期でもバッチリですネ。お気をつけて!

らんまる #- | URL | 2018/05/11 07:28 * edit *
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