らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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天神城(佐久市)  

◆望月氏が築いた南北朝時代の戦艦大和?◆

今日の攻城戦:望月城砦群~望月城~天神城(延べ3時間)

望月城は既に4回目なのだが、周辺の砦と天神城は未知数だったので戦闘に及ぶ。

相変わらず天神城の場所を事前に調べていなかったので、鹿曲川の流域中州ぐらいに思っていました(笑)

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↑宮坂先生が見たらさぞかし怒るであろう縄張り図。写した本人も解読不能になる(爆)

≪望月氏≫

清和天皇を祖とする信濃の名門滋野氏の出自で、海野氏、祢津氏と並び滋野御三家と称される。
治承四年(1180年)木曽義仲の挙兵に従軍し、寿永元年(1182年)の横田河原の戦いでは佐久衆の中核として戦った記録が残る。

義仲没落後は鎌倉幕府の御家人となり、望月重隆の時代に栄華を極めたと云う。この時に天神城が築城されたらしい。

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国道142号線側にある㋐の空堀

鎌倉幕府滅亡後に中先代の乱が勃発すると、海野氏や祢津氏と共に北条高時の遺児の時行を擁して挙兵する。

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㋐の堀切近くの三峰社

南北朝の争乱において足利側の信濃守護に任じられた小笠原貞宗は、建武二年(1335年)に小笠原経氏に命じ、市河氏と共に望月城(天神城)を攻め落とす。

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㋑の空堀

その後同城を再建して勢力を維持し、後醍醐天皇の皇子宗良親王を30年に渡り庇護したというが、新たな城を現在の望月城の場所に築城したと見るのが正当であろう。

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三の郭

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三の郭の背後の堀切㋒

以上が南北朝までの望月氏の概略なのだが、戦国時代になると甲斐武田氏による侵攻で衰退の一途を辿る。
その続きは、次回望月城の攻城戦で記載するとしよう。(いつになる事やら・・・)

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二の郭。竹藪で郭に入れない異常事態で、東側を迂回する羽目となる。

葉っぱの無い雑木林でも蔦や藪との戦い。こんな場所を彷徨うヤツは僕ぐらいなもの。

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本郭と二の郭を切断する㋓の堀切。巾5mぐらい。

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本郭の土留め?と思われる石積み

比高差は大した事が無いのだが、手入れされていない雑木林の調査には閉口する(笑)
次々と出現する堀切の連続は感動ものですが・・・。

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本郭跡。この藪まみれの中をどう進むか途方に暮れてしまった・・。

この城の本郭に到達したのはイイが、清和天皇の祠すら見当たらない。

棘の道は容赦なく行く手を阻む。

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僅かに見える祠の方角へ必死の攻撃を試みる。

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ようやく辿り着いた本郭の清和天皇の祠

南側の高土塁を目指して四苦八苦。「俺、何やってんだろう?」

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へばり付いた高土塁。背後の大堀切りからの上巾は5m以上の鉄壁の守り。

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㋔の堀切。主郭背後の堀切はこの城域で最大の巾があります。

まるで戦艦のような構造。主郭から波動砲が発射出来そうだ(笑)「ヤマト発進!」(爆)

その後、永遠と城跡を調査したのですが、約500mに及ぶ城域の城なんて見た事も無いのでお疲れモード。

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最終の郭は天神トンネルの上まである。

縦長の台地の上に築くのはいいが、高さも無く、横からの防禦には全くといっていいほど無策である。

戦艦が右舷と左舷から魚雷攻撃を受けて沈没するのと同じ理屈の構造欠陥で、この城が落城するのは当たり前の事だったと思われる。

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国道142号線の交差点から続く台地が天神城の城跡。

イスカンダルへの道は遠く険しい・・・。

≪天神城≫ (別名:天神林城、高呂城(こうろじょう))

築城年代:不明
築城・居城者:望月氏
場所:佐久市望月大字協和本城
標高740m 比高約20m
攻城日:2010年12月19日
お勧め度:★★★☆☆
見どころ:空堀、曲輪、土塁など
時間:しっかり探索するなら一時間は必要かもネ。

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望月城から望む天神城



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Posted on 2010/12/19 Sun. 22:07 [edit]

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