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らんまる攻城戦記~兵どもが夢の跡~

「戦国の城」それは近世の城郭のような石垣も天守も無く、土塁と空堀というただの土で作られた戦場の砦。 戦国の世を駆け抜けた貴重な資料の宝庫です。

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戦国 小笠原三代 -長時・貞慶・秀政- (長野県立歴史館 開館25周年記念 秋季企画展)  

◆信濃の山城を語るには、信濃国守護代小笠原氏は避けて通れない◆

中信濃の山城は、実戦経験こそ少ないがコンパクトで技巧的な縄張を持つ魅力的な山城が多く、県内はもちろん、県外の中世城郭ファン垂涎の地域であるという。

信濃の山城研究の第一人者である宮坂武男氏の部数限定の「信濃の山城と館④ 松本・塩尻・筑摩編」(2013年 戎光祥出版)は、増刷の予定もない為、ネットでは中古本が高値取引されているという。
かつての「日本城郭体系 第8巻 長野・山梨編」のような現象になるのでしょうか? チョッと心配・・・(汗)

今回ご案内するのは、長野県立歴史館の久々の気合の入った秋季企画展。(違う企画展が気合入ってないという事では・・汗)

企画展①

SNSで情報は仕入れていたが、すっかり忘れてしまい「壮年性のアルツハイマーか?」と訳の分からぬ言い訳をしつつ本日訪問。

武田信玄や上杉謙信など、信濃制服を巡り紛争を繰り広げ戦国武将についての研究はかなり進んだが、元々信濃国守護代であった小笠原氏の研究は遅々として進まず、不明な点が多い。出版物も限定的で、なかなか分かり易く解説されたものを探すのも難しい状況である。

そんな中、今回の企画展「戦国 小笠原三代 -長時・貞慶・秀政- 故実とネットワークを縦横に駆使した一族の命運」

展示品と説明書き、時代背景を分かり易くした効果があり、「うらぶれ放浪信濃守護代・長時」と「父ちゃんを見捨てて武田に降った旧臣への復讐い鬼と化した」貞慶ファンの素人の小生にもよくわかりました・・・(笑)
※復讐の鬼と化した心理的状態に突っ込んでいないのは不満でしたが・・・(汗)

企画展②

開館25周年記念講演(小笠原氏は将軍になれたのか 10月13日)や、小生の尊敬する歴史館の専門主事の村石正行氏による連続講座(小笠原家の武と知 9/21・9/28・10/5)についての詳細は⇒「戦国 小笠原三代 -長時・貞慶・秀政-」 をご確認ください。

小生は笹本館長より広告宣伝費を頂いているわけではないが、この企画展(入館料 大人300円)は素晴らしいし、良くこれだけの史料を集めてきたものだと素直に感動し、一人でも多くの中世城郭ファンが期間中に訪れて欲しいなあーと心から思っております。
(まあ、県外の方は中信濃か北信濃の山城とのセット訪問がおすすめかと・・・)

最後に、管理人のお勧め。「今回の小笠原三代の企画展の特別本は絶対に購入すべし!!」

IMG_0002.jpg

遠方のために来れない方や、10月に入っての訪問の方は、企画展の本(定価:1,000円)は郵送でも取り扱いがありますので、お問い合わせをお願いします。

もちろん、企画展示を見学に来た方は購入しても絶対に損はしない本で、カラー218ページで、展示物の写真や解説はもちろん、時代考証証に関わるその分野第一級の著名人の論考やコラムが掲載されていて、この内容で1,000円は絶対にあり得ない。

※郵送での購入のお問い合わせは 電話:026-274-2000 長野県立歴史館管理部 まで。

宮坂鳥瞰図①
小笠原氏に関連する美しい山城の鳥瞰図(宮坂武男氏 作図)も掲載されています。

まずは企画展をその目で見て欲しい。

そして名門小笠原家が何故信玄に信濃を追放されながらも、幕末まで家名を存続することが出来たのか、そのエポックメイキングの立役者である小笠原三代~長時・貞慶・秀政~を再評価していただければ幸いです。
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Posted on 2019/09/16 Mon. 21:37 [edit]

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コメント

こんなのやってたんかい

ちょっと長野に行ってたんだけど、ちっとも知らなんだ。
損した。
この3人、謙信、信玄そして義清さん、真田一族の影に隠れてしまい地元でもあまり認識が薄い人物ですね。
評価はそれぞれ様々ですが、歴史館がスポットを当ててくれたのはいいことです。
殺人鬼、キム貞慶氏とかのキ印が出たけど、結果として復活を遂げ、幕末まで大名として続いたのは運ばかりではないでしょう。やはり優れた家臣がいたのでしょう。
できれば貞慶さんと並ぶ別の意味での大物、大塔合戦の首謀者、長秀さんも触れたら面白いかな。ちと、時代が飛んじゃうけど。

あおれんじゃあ #- | URL | 2019/09/27 20:54 * edit *

Re: あおれんじゃあ様へ

信濃小笠原一族は、最近書籍が刊行されて読みましたが、小生の読解力では全く分からんという感想。

どなたか、私のような小学三年生レベルでも分かる信濃小笠原氏を解説いただけないものか?と思っていたら企画展に遭遇。
今回の特別企画展、アンチミリタリーの笹本館長にしては、良きお仕事をされたと感謝しておりますw

近畿みちのく一人旅の長時さん、復讐の化身と化した貞慶さんを知らずして、信濃の戦国時代は語れません。
しかし、彼らの素顔に迫る書物も史料もなく、なんとなくオブラートに包まれた人たちでした・・(汗)

次回は貞慶さん一人に絞っても企画展は盛況になると思います。

企画展よりも「ぬゑの鳴く夜は恐ろしい」という貞慶の怪談ドラマでも視聴率は稼げると思います・・・(笑)

らんまる #- | URL | 2019/09/28 20:39 * edit *

行ってきました

 長時が京都で頼った三好長慶が小笠原一族だったこと、秀政の妻が信康ー徳姫の娘ということなど、重要な事を柱に、戦国期の小笠原氏がよく理解できました。図録もまだありましたので購入しました。
 甲冑は、秀政が討ち死にした際の着用とされ、そうであれば、えらい物を見てしまったと、戦鼓のような動悸がしました。
 また永禄4年足利義輝が長尾弾正少弼(謙信)に
小笠原大膳太夫帰国事、無異儀様馳走可為神妙候、猶晴光可申候也
と下した御内書の実物を見、これが謙信をして武田の大軍に打ち掛からせた正体なのではないかと、思いを馳せました。

えいき #- | URL | 2019/10/01 22:34 * edit *

Re: えいき様へ

まずは大学院の合格おめでとうございます!貴殿の向学心と探求心には敬服いたします。

県立歴史館から宣伝料を頂戴している訳ではありませんが、ブログやtwitterを見た方が遠方より企画展に来館されたこと嬉しく思います。
小笠原さんを語らずして信濃の戦国時代は始まらないのですが、意外と小笠原さんにフォーカスした書籍や展示が少ないのには昔から疑問を抱いていました。どうしても甲越紛争ばかりが取り上げられてしまいがちですよネ。

その甲越紛争、

「将軍の臣下なれば、小笠原を援け、無事帰国させよ!」

北信濃を舞台とした果てしなく長い抗争ですが、謙信さんの仁義はここにあったんですね。

らんまる #- | URL | 2019/10/02 07:24 * edit *
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